Q&A
ソレノイドについて
Q&A
ソレノイドについて
Q1 |
ソレノイドとは一体何ですか、どんな意味ですか? |
A1 |
ソレノイドとは、銅線を巻いた物(コイル)と鉄の加工品を組合わせた電磁石の総称で、電気的なエネルギーによって機械的な直線運動に変換する機器です。 一般的な産業機械用のソレノイドだと、図のような構造です。 同じようにコイルを巻いたものの中にモーターがあります。 モーターは磁力の反発力を利用しますが、ソレノイドは吸着力を利用します。 ソレノイドの語源は、ギリシャ語のSOLEN(環状構造物)です。 ![]() |
Q2 |
ソレノイドは何でできていますか? |
A2 |
ソレノイドの主な基本構成部品は、コイル(銅)、可動鉄心(磁性材料※)、固定鉄心(磁性材料※)です。 その他、取付け方法や部品の保護も含めケース等を被せるものもあります。 ※鉄、ケイ素鋼、パーマロイ等 |
Q3 |
ソレノイドはどのように動作しますか? |
A3 |
ソレノイドに通電すると、コイルの中心部に磁界が発生し、可動鉄心が磁化されて固定鉄心に吸着します。この吸着する時の直線運動を利用して、様々な機械動作・電気制御に実用されています。 (吸着する力を吸引力、可動鉄心が稼動できる距離をストロークと呼び、ソレノイドの能力を示す項目になります。) |
Q4 |
どうしてソレノイドが必要なのですか?何の役に立つのですか? |
A4 |
産業界では自動化、省力化が要求されています。 電気エネルギーを機械エネルギーに変える、駆動機器の動力源やメカニズムは無数にあり、自動制御の進展に伴ってソレノイドの利用範囲が拡大しています。 |
Q5 | ソレノイドはどのように使われているのですか? |
A5 |
ソレノイドは油圧電磁弁、空圧電磁弁、その他機械用電磁弁といった機器に取り付けられます。 それらの機器は、工作機械、農業機械、成型機械、車両、化学プラント、オーディオ、OA機器、自販機等の駆動部の動力源に利用されています。 |
Q6 |
ソレノイドは最初はいつ頃、何の目的で作られましたか? |
A6 |
1835年欧米で電磁リレーが発明され、ソレノイドは電磁リレーと技術的併行するもので、電磁リレーの発明が、第一歩です。 ソレノイド本来の電気エネルギーを機械的運動んに変換させることを目的として、欧米で1900年に実用化されました。 ※電磁リレーとは、電磁石を用いた素子で、発明当初は計算機に多く使用されました。 現在でも、モーター等の制御に用いられています。原理は単純で、電磁石に電流が流れると鉄片が励磁され、吸引されます。 電流が切れるとバネの力により、元に戻ります。鉄片にはスイッチが付いており、電流が流れると開くタイプ(プレーク接点)と、閉じるタイプ(メーク接点)の2種類があります。 |
Q7 |
ソレノイドはどのような種類がありますか? |
A7 |
ソレノイドには入力電源・構造・動作方向の違いによる種類があります。 電源の違いによる種類 ・AC:交流電圧 ・DC:直流電圧 構造の違いによる種類 ・ウェット型ソレノイド(可動鉄芯が油の中で動く) ・ドライ型ソレノイド ・比例型ソレノイド @漏洩型 ![]() A支点型 ![]() B平板型 ![]() Cプランジャー型 ![]() D脚型 ![]() 動作方向違いによる分類 @直線型 A回転型(ロータリータイプ) ![]() |
Q8 |
ソレノイドはどのくらいの重量ですか? |
A8 |
種類により異なります。 一般的な油圧用ソレノイドで1〜2kg、大型特殊タイプ(電力用、機械用等)で20〜30kg、小型特殊タイプ(空圧用、機械用等)で0.1kg程です。 |
Q9 |
ソレノイドの使用にはどのようなことに気をつける必要がありますか? |
A9 |
取付け方法(締め付けトルク)、使用電圧、環境など、カタログ通り使用することです。 通電時に発熱する物もあるため、火傷・火災などにも注意が必要です。 |
Q10 |
ソレノイドは太陽に当てたり、雨に当てたりしても大丈夫ですか? |
A10 |
直射日光が当たる場合、温度が上がり、焼損の原因となることがあります。 また、電気製品であるため、雨は絶縁と金属のサビが問題となります。 特殊仕様として、水に強いソレノイドもあります。 |
Q11 | 三明電機は、いつごろから、どのようなタイプのソレノイドを、どこ向けに作ったのですか? |
A11 |
1952年10月ごろ服地用剪毛機メーカーの日本シーリング株式会社様の依頼で試作を1個作成しました。 その後、1954年2月に豊田工機株式会社様から、油圧電磁弁用ソレノイドを初受注し、ACタイプのソレノイドの製作がはじまりました。 |